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南米ブラジルのネグロ川支流、Igarapé Zalalaの水中映像

ネグロ川の支流、イガラッペ・ザララの水中映像。Part 1ということで公開されていますが、同じタイトルのPart 2というのは公開されていません(似たような映像は公開されています)。 20分に渡り、終始水中映像が展開されるとても見応えのある映像です。 ブラックウォーターで有名なネグロ川ですが、イガラッペにはクリアウォーターの環境も結構あるようで、ここもブラックウォーターにはなっていません。 ほぼ枯れたカボンバのような水草が覆い尽くす水底に、流木が荒々しく散乱している様子が伺い知れます。 水草のすくない場所では、一面を覆い尽くすように枯葉が埋め尽くされ、後半に映る環境ではヘアーグラスのような水草が生い茂っているのも見られます。 枯れかけた水草が多く、流れも緩やかな環境ということもあってか、有機物が浮遊しているのが見えます。

この動画の面白いところは、様々な魚種が映し出されているところです。 前半ではセベラムの一種である Heros notatus の群泳が見られます。 ネグロ川の映像ではよくヘロス・ノッタータス種の姿が映りますが、ドット柄が独特の非常に魅力的なセベラムです。 よくみるとチョコレートシクリッドが群れに混ざっているのが見えます。 チョコレートシクリッドもネグロ川水系なので、おそらく Hypselecara coryphaenoides のほうだと思われます。 そして同じ環境にキクラの幼魚やパイクシクリッドの姿も見えます。

シーンが切り替わり、パイクカラシンの群れや、アクアリウムでもおなじみのラミーノーズテトラの群泳が見えます。 よく見ると、ブリコノプシスの姿や Hemigrammus stictus らしき尾びれが赤いカラシンの姿もあります。 この辺りのやや大きめの小型カラシンは、やはり群れで飼うべき魚だということがよくわかる映像です。

そして、やはり見応えがあるのはカーディナルテトラが泳いでいるシーンですね。 水底に近い位置を怯えるように低く泳いでいるのがわかります。そして明らかに他の魚たちに比べて異常に目立っているのがわかります。 かなりの数の個体が泳いでいるのがわかりますが、その上にはヘロス・ノッタータスがうろうろしています。 おそらく、彼らは捕食対象なのでしょう。 そして、同じような高さを泳ぐのがチェッカーボードシクリッドやアピストグラマです。 彼らは落ち葉の隙間にいつでも逃げられるように過ごしているように見えます。そしてチェッカーボードシクリッドは群れとまではいきませんが、そこそこ沢山の個体が一緒になって暮らしているのがわかります。 そして、ドワーフパイクシクリッドである Crenicichla Regani らしき姿もあります。 アピストグラマやチェッカーボードシクリッドと同じように、彼らもある程度の個体群で生活しているのが解ります。

おもむろに群れで現れる中型シクリッド Acaronia vultuosa の姿も見えます。そこそこのサイズの個体が群れで一列に並んで現れる姿は圧巻です。 近似種の Acaronia nassa と違ってこちらはあまり売られているのを見ることはありませんが、中型シクリッドとしては大人しく、とても魅力的な種類です。 周辺には同じく中型シクリッドのエキデンス、 Aequidens pallidus の姿もありますが、特に争うこともなく、平然としている様子が見えます。 大量に枝や流木が積み重なる環境で、逃げ込んだり隠れたりするにはもってこいの環境に見えます。

後半には Crenicichla lenticulata らしきパイクシクリッドの群れが映ります。 見事なトラ柄の姿はとてもかっこよく、非常に見応えがあります。 周囲には小型カラシンの姿はありませんが、肉食である彼らは前に写っていた小型カラシンを捕食して暮らしているのだと思われます。

枝が積み重なったその中にはアカンソドラスが数匹、身を寄せ合って隠れる姿も映っています。 アカンソドラスは飼育していても流木の間などに隠れてなかなか姿を見せませんが、生息地でも同じような行動をしているようです。

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